元式場専属ヘアメイクが語る ヘアメイク外注の全て
式場もドレスも決まった、そろそろ花嫁が悩み出すのは当日のヘアメイクではないでしょうか。さてその中で、”担当ヘアメイクさんを悩む”花嫁はどれくらいいるのでしょう?
担当ヘアメイクさんの選択、なんて選択肢をそもそも持たない方も多いはず。
でも一生に一回の花嫁姿、数十年後に懐かしんで開いたアルバムに写る若き日の美しい自分←笑。を作る担い手のヘアメイクさん、自ら選びたくありませんか?
今回は最近増えつつあるヘアメイクさんの”外注”についてお話ししたいと思います。
Contents
ヘアメイク外注について
ヘアメイク外注とは
通常、花嫁を担当するヘアメイクさんは式場側で決定されます。式場に在籍するヘアメイクさんか、提携美容会社のヘアメイクさんが割り振られるようなイメージです。中には在籍するヘアメイクさんの作品を見て、その中から希望のヘアメイクさんを選べる式場もあるかも知れません。そんな親切な式場が増えたら良いなと思いますが、現状はお客様に選択権が無い場合がほとんどでしょう。
そんな現状の中、婚礼業界においてジワジワと増えているのが、外部から自由に自らが選んだヘアメイクさんや美容師を当日式場に持ち込んで担当してもらう、ヘアメイク外注。最近はカメラマン、ビデオマン、司会者…と外注のニーズはどんどん広がりを見せています。
でも なぜ会場にヘアメイクさんがいるのに、わざわざ別のところから持ち込みをする花嫁が増えているのか、その価値は何か。。会場専属でのヘアメイク担当を経験し、ヘアメイク外注にて様々な会場にも出張するようになった私の立場から思うことをまとめました。
ヘアメイクを外注をしたい人が多い理由
もうズバリ、自分好みのヘアメイクをしてもらえる確信が持てる事、自らが選んだという安心感に尽きると思います。
結婚式を終えた後の花嫁達の感想に少なからず挙がってくるのが「ヘアメイクがイメージと違っていた」「希望のヘアメイクにならなかった」というどこか後悔の混ざるようなコメント。決して安価ではない対価を払いながら、せっかく時間をかけて選んだドレスを着ていながら、それって本当に残念ですよね。造り手としても 本当に残念な気持ちになってしまいます。
ヘアメイクの本音
いろんなヘアメイクさんと関わる中で、また同じヘアメイクの立場だからこそ言えるのは、ヘアメイクさんもアーティスト仕事。それぞれに個性があるよ、ということです。
そのヘアメイクさんの経歴によって、和装ヘアは得意だけど最近のゆるふわテイストは苦手って方もいれば、和髪は経験が少ないけどゆるふわテイストなら任せて下さいって方もいる。得意とするスタイルに差が出る場合もあります。
経験値による技術の高低は当然あるでしょうし、そのヘアメイクさんの経歴や経験値、好みによって十人十色、アーティストとしての個性が少なからずあります。その何が良い悪いでは無くて、ただただその個性が、お客様の好みと合致すれば双方が幸せだなとつくづく思うのです。
それにも関わらず、“式場が割り当てたヘアメイクさん”となると、そのヘアメイクさんがどんな方なのか…どんな作品を作りどんなテイストを得意としているのか、ベテランなのか新人なのか、どんな想いで婚礼の仕事をしているのか…前情報は何もないまま 打ち合わせで初めて担当ヘアメイクさんに会うのが通例です。好みの合うヘアメイクさんと出逢えると良いですが、そうで無い場合も有りますよね。
ヘアメイク外注のメリット
その点ヘアメイクを外注する場合は、ヘアメイクさんを自由に自分の好みや要望で選択出来るということ。和婚なら和髪が得意なヘアメイクさんを。ナチュラルテイストが好きなら好みの作品を沢山作っているヘアメイクさんを。技術に限らず、仕事に対する姿勢や熱い想いのあるヘアメイクさんを選ぶことも出来れば、共通の趣味を持ったヘアメイクさんを選んで公私ともに仲良くなっちゃうパターンもあり!?笑♡そうやって、自由に自分のお気に入りのヘアメイクさんを見つけて、大切な当日の担当をしてもらうってワクワクしませんか?
会う前からヘアメイクさんのパーソナリティや人柄、どんな作品を作るのかが最初から分かっているという安心感や信頼感は、打ち合わせでも当日でもとっても大きく重要視したいポイントです。 打ち合わせも当日も、無駄が無く相手を”知らない”という垣根もない分、とてもスムーズに進みます。何よりもお気に入りのヘアメイクさんにしてもらうヘアメイク、気持ちもとってもアガって楽しめるはずです。(お互いにです♬) 緊張してしまう当日は特に、信頼できるヘアメイクさんの存在は大きいのだと肌で感じます。
ヘアメイクを外注する為のステップまとめ
ここまでお話しすると、ヘアメイク外注に興味が湧く方もいらっしゃるかと思います。
外注したい、となった場合の流れについてもまとめておきます。
式場にヘアメイク外注が可能かを確認する
そもそもヘアメイクの外注が可能かどうかは式場によります。何の制限もなく可能な式場もあれば、制限付きで可能になったり、完全NGな場合もあります。
制限付きの場合、別途で持ち込み料が必要になったり、式場のお支度部屋が使えず支度用にホテル等の別室を手配しなければならない、などがあります。
先ずは式場への確認が必須です。
ヘアメイクに限らずカメラマンやビデオマン、司会者等の外注も検討しているお客様の中には、持ち込みに制限のない自由度の高い式場を最初から選んでいる方もいらっしゃいます。
ヘアメイクさんを選ぶ
SNSの普及のおかげで、大げさでなく 世界中からヘアメイクさんを探せるようになりました。
花嫁が1番使いやすいのはインスタかなと思いますが、ツイッターやHP、あらゆる媒体ででフリーランスで働くヘアメイクがお客様に見つけて頂くのを待っています♬
ヘアメイクさんや美容師さんは容易に沢山見つけられますが、1つだけ注意して欲しいなと思うのは、結婚式当日のヘアメイクに関しては、婚礼ヘアメイク経験者にお願いするのがベストだということ。結婚式という特別な環境の 限られた時間の中でのヘアメイクは経験者でなければ分からないルールや時間配分があるものです。式場とスムーズな連携を取るためにも、当日のヘアメイクは是非経験のある方に任せましょう。(前撮り等撮影のヘアメイクに関してはより自由に選べると思います。行きつけの美容師さんにお願いする、なんて選択もお互い嬉しいですよね♡)
ヘアメイクさんには早めの問い合わせがオススメ
人気のヘアメイクさんとなると、半年1年先まで予約が埋まっている、なんて事も多々。
早めのお問い合わせがベターです。また、ヘアメイクさんによってメニューやサービス内容も異なりますのでしっかり確認しましょう。
ちなみに私が花嫁の立場で選ぶとしたら…
好みのスタイルを作る想いの熱いヘアメイクさんである事に加えて
・ドレスのフィッティングまでお願い出来るか
・撮影中は付き添ってくれるのか(カメラ前でのヘアメイクお直しの為)
・お引き上げ(宴後にドレスを脱がし、帰宅用にヘアを解いたりまとめる)までしてもらえるか
・婚礼の実績がどれくらいあるか
などは、チェックしたいポイントかなと思います。
金額について
式場、ヘアメイクさん双方に確認する事として、金額面も注意していただきたいところです。
制限付きで持ち込みが出来る式場の場合、持ち込み料や支度部屋の使用料等のお支払いが必要なケースが多いです。その場合、[会場に払う持ち込み料や使用料+選んだヘアメイクさんに払う美容代]がお客様が負担する金額となってきます。
それぞれの料金設定によって差異があるものの、式場に制限がある場合、トータルで割高になってしまうことがあります。自分のお気に入りのヘアメイクさんに担当してもらえる安心感や指名代と思えば、まぁ割高でも許容出来る気もしますが…とは言えお値段との天秤は必須かと思います。是非しっかり確認しましょう。
ちなみに!式場側に持込に対する制限がない場合、割安になる可能性も大です!自分で選んだヘアメイクさんを持ち込める上に金額も安くなるなんて最高過ぎて驚きです。そうなったら持ち込まない理由の方が無くなります。 なので金額に関しては、会場側 ヘアメイクさん側の両方をぜひ確認して検討頂きたいところです。
最後に
今はSNSの普及もあり、情報を発信するも受診するも容易になったことで、フリーランスで活躍するアーティストも増え それを見つけることも簡単になりました。それに伴い お気に入りのヘアメイクさんを持ち込んで当日の担当を任せるお客様は増えたように感じます。
結婚式そのものや業界が変化していることも肌で感じますし、堅苦しい雰囲気や昔ながらの風習はどんどん薄くなり、お二人がカスタマイズして創り出していく自由度が増しています。
今後も持ち込みヘアメイクの需要は益々増加していくだろうと感じます。
私自身、式場の提携する美容会社に7年ほど在籍し、式場に割り振って頂く形でのお客様の担当、またお客様から直接ご指名頂いての担当の両方を経験して感じるのは…
指名=使命感に燃えるのが技術者 だな、という事。
どんなお客様にも誠実に全力で向き合ってきましたが、「アナタにお願いしたいと思いました。アナタを選びました。」ってお客様にご指名して頂けたなら…そのお言葉の嬉しさったら凄い威力なんです!!! 技術や人となりを日々磨いて積み上げてきた技術者にとって、お客様に支持して頂けるご指名頂ける それ以上の喜びや幸せって無いなと思います。その期待に絶対に応えよう超えようと、使命感に燃えることは間違いなしだと思います。
私自身、ご指名を頂くようになって仕事への熱意やお客様への思い入れもより深くなりました。ご担当させて頂いたその後も連絡のやりとりが続いたり、打ち上げを兼ねて飲みに行ったり♡、インスタグラムでお互いの近況を見守っていたり。いつまでも大切にしたいお客様との出会いとご縁は毎回 お客様が私を見つけて連絡を下さったからこそ。心より感謝しています。
そしてまた、これから出会うステキな花嫁様達とのご縁が楽しみでもあり、私に任せてくださったお客様の為に全力投球していきたいと思っています。
結婚式の自由度は加速しながらも、まだヘアメイク外注を許可してくれない式場や制限の大きな式場があるのも現実。いつまでも大切な1日として残る結婚式の晴れ姿、”自分の花嫁姿を作る ヘアメイクさんを自らが選ぶ”、というのは花嫁様の当然の権利になって欲しいなぁと願います。
全ての新郎新婦様が「最高で最幸な結婚式」を体験できますように。。
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