ソレを楽しんでいる人から受け取りたいという話。
先日、出張先の街中で見つけた、お洒落なセレクトショップに入った時のこと。
ショーウィンドウに並んだ洋服のセンスが良くて、吸い寄せられるように入ってしまったけれど、センスが良いのはマネキンが着ている服だけではなかった。店員さんがピカイチだったのだ。
ラックにかかっている服もとても洗練されて可愛いのだけど、決してお買い求めやすい物ではない。むしろ高い、、見るだけだなぁ〜なんて内心諦めつつも、次から次にテンポ良くお洋服をスライドさせていたらそっと声をかけてくれた店員さん。
「そのワンピ、可愛いですよね!このトップスと合わせるとカジュアルにも、こっちと合わせるとフォーマルにちょっと良いレストランにも行けるし、あとこのパーカーを上から着ると…」の提案力がすさまじい。そしてその提案が全部納得できて素敵。1つのワンピースで夜景の見えるレストランから近所の公園に行く姿まで浮かんで、とにかくトキめいてしまった。
そしてそれが手を止めるお洋服1つ1つに、店員さんのセンスフルな解説とご提案、ブランドの背景などの小話エピソードが混ざり、とにかく話を聞きながらワクワクが止まらなくなっていた。お喋りする彼女が洋服やファッションを愛し楽しんでいること、そのエネルギーが眩しい。この店員さんから買いたい、そしてその服はきっと間違いない、買った後も私にトキメキのかけらを残してくれる、そう思って気持ちよくお会計をしている自分がいた。
予定外の大きな出費を超える満足感と晴々しい気持ちでお店を出た後、店員さんに感動している自分がいた。そして思った、提案するって、こういうこと。ヒトから物を買うってこういうこと。たった2、30分の買い物で私は洋服やお洒落そのものを楽しむマインドまで持ち帰っていた。
ネットでポチッも手軽に買える便利な時代に、ショップに店員としてヒトが立つ意味と醍醐味。人と人のコミュニケーションの中にはいろんな共鳴や化学反応があるように思う。だからこそ。ソレが好きな人が放つ情熱とエネルギーは強烈で、そんなヒトからのサービスを受け、物を買いたいと(そして私自身もそんな売り手であるべきだと)つくづく思った日だった。
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